所在地 広島県東広島市
略歴 三代目の鍛冶屋
一口コメント
刀鍛冶の流れを汲む天才肌。藤井氏の真骨頂は遊び心いっぱいのナイフ。
刀のように、地金と鋼を合わせて何度も折り返して鍛えた、地肌模様の美しさは逸品。
様々な地肌模様を、自由自在に作り出す。
あるとき意気揚々と、チェックの模様のナイフを持ってきたのには驚いた。新しいものを作り出すときには、目が生き生きとしている。子供のような心を持った人。
普通、道具鍛冶はあまり色々なものは作らないのだが、藤井氏は、刈り込み鋏、ナイフ、出刃包丁、そば切り包丁と様々なものを造りその全てが、一流品。
刈り込み鋏
日本で一番、と私の推薦する、庭木の刈り込み鋏は山形の「藤次良」「飛庄」。しかし六寸(18cm)とやや短い。
藤井氏の刈り込み鋏は、一尺(30cm)まである。長さの割りに、大変軽く調子がいい。八寸(24cm)や一尺の長い鋏では、劣らない。これは私の、独断と偏見でつけた評価です。
ダマスカスナイフ
藤井氏の折り返し模様のナイフ、ダマスカスナイフは超一流。板目、正目、木の節のような玉目、果てはチェックなど自由自在に模様を生み出す。自分の技で折り返した模様は、研いでも、研いでも模様が浮き出る。
藤井氏のナイフは更に、青鋼を鍛接したり割り込んだりしている。
切れ味も最高。但しハガネなので錆びます。商品は ナイフ をご覧下さい
出刃包丁
お値段お手ごろで、手作りの切れ味本位です。
残念!
この文章を用意している時に、藤井照美様が亡くなられました。又一人有能な鍛冶屋さんが、いなくなってしまいました。
この国のものづくり文化の継承を、皆で本気で考えましょう。
藤井照美製作商品
ナイフと ナイフコレクション
包丁をご覧下さい
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このナイフは、禅宗の総本山、京都妙心寺の法堂を修理した時に出た、古釘で作った物です。 二本しか作れませんでした。貴重品です。和鉄の流れるような地金模様が特徴です。 完売しました、ありがとうございました。 |
これらのナイフは、写真ではよく地金の模様が見えないと思います。しかし実物は鋼と地金を折り返し鍛え、層になった地金模様が綺麗です。いわゆるダマスカスと言われる物に近いのですが、こちらは、そのダマスカスの真ん中を割って、さらに青鋼を挟み込んだものです。(片刃の切り出しナイフは鋼を片面に鍛接したものです。)
そのため模様の美しさと、切れ味共に優れたものです。